ENEOS:CO2からの液体合成燃料一貫製造プロセス技術開発

  • URLをコピーしました!

ENEOSが、NEDOのグリーンイノベーション基金事業(GI基金)に採択され、CO2を原料とした合成燃料の製造技術開発を進めている。

目次

技術内容

逆シフト反応によりCO2、水素から合成ガス(CO、H2)を生成し、FT合成により合成粗油を製造する。

合成粗油を精製し、ガソリン、ジェット燃料、軽油等の液体燃料を製造する。

当初は、直接合成(Direct-FT)法のような「合成燃料の革新的製造技術」の開発をメインに据えていたが、確実に開発できるように既存技術である、逆シフト反応とFT合成プロセスを2段階に分けて行なう手法をメインに切り替えたとしている。

CO2:製油所等の産業排ガス、将来的には直接空気回収(DAC)も検討
水素:試験や実証段階ではグレー or ブルー水素、将来的にはグリーン水素を想定

逆シフト反応とは、CO2を水素と反応させ、一酸化炭素に変換する反応である。

出典:化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

FT合成は、合成ガスから触媒反応を用いて液体炭化水素を合成する一連の過程である。触媒としては鉄やコバルトの化合物が一般的である。

出典:Wikipedia
出典:ENEOS株式会社

事業化計画・スケジュール

今後、小規模プラント検証、スケールアップした大規模パイロットプラント検証を通じて、プロセス全体の早期技術確立を目指すとしている。最終的には、液体燃料の収率を80%以上に向上させることが目標。

出典:ENEOS株式会社

上記スケジュールを経て、将来的には2040年頃までの自立商用化を目指している。

実施企業・連携先

  • ENEOS

補足情報

ENEOS株式会社プレスリリース(2022年4月19日)

日経BP記事(2021年8月17日)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次