大阪ガスの米国子会社Osaka Gas USA Corporationが、現地エネルギー企業、バイオエタノール企業と、米国中西部で合成メタン(e-メタン)製造事業の実現可能性検討を行っている。
目次
技術概要
サバティエ反応メタネーションで合成メタンを製造するとみられる。
サバティエ反応とは、水素と二酸化炭素を高温高圧状態に置き、ニッケル等を触媒としてメタンと水を生成する化学反応。
事業化計画・スケジュール
2023年7月頃までに、合成ガスの製造プラントの技術検討、ブルー水素製造時に発生するCO2をCCS処理するための適地調査、事業性評価といった実現可能性の検討するとしている。
並行して、合成メタンをフリーポートLNG基地で液化して日本に輸出するスキームの検証も進める。
2030年までに、合成メタンをフリーポートLNG基地にて液化し日本へ輸出する事も視野に、年間最大20万トンの合成メタンの製造を開始することを目指している。
実施企業・連携先
- Osaka Gas USA Corporation
- Tallgrass MLP Operations
- Green Plains
補足情報
ENEOS:CO2からの液体合成燃料一貫製造プロセス技術開発
ENEOSが、NEDOのグリーンイノベーション基金事業(GI基金)に採択され、CO2を原料とした合成燃料の製造技術開発を進めている。逆シフト反応によりCO2、水素から合成ガス(CO、H2)を生成し、FT合成により合成粗油を製造する。合成粗油を精製し、ガソリン、ジェット燃料、軽油等の液体燃料を製造する。
積水化学工業:可燃ごみをエタノールに変換する実証プラントを建設
積水化学工業がLanzaTech社(米国)と共同開発した、微生物を活用して可燃性ごみをエタノールに変換する技術(BRエタノール技術)の実証事業の実施を進めている。標準的な規模のごみ処理施設が処理するごみの1/10程度の量(約20t/日)を原料とし、エタノール1~2kL/日を生産する。
大成建設:CO2排出マイナスの環境配慮型コンクリートを自社施設外の門塀に適用
大成建設が、環境配慮型コンクリート(T-eConcrete)を、自社施設以外では初めてとなるSMC下妻第2工場の門塀に適用した。T-eConcreteは自社施設の壁部材、現場打ち舗装および舗装ブロックに適用されてきたが、コスト面でのメリットづくりや建設時のルール整備が追い付いていないことから、現状は普及は進んでいない。